選者:森永邦彦
視覚障害者の世界を服で表現する--ファッションは視覚が重要ですが、視覚以外の感覚をどのようにデザインに落とし込んで形にするのか。実は自分もエコー機能のある服にチャレンジしているところ。だから彼が提案するテーマにすごく反応してしまいました。視覚障害者の方に会ったり、点字を調べたり、それに合う詩を探したりと、入念にリサーチしたようですね。だからてっきりロジカルな作品になるかと思いきや、とってもエモーショナル。人間愛や永遠性を感じる仕上がりです。視覚障害者の方は触感に優れているので、触って記憶に残し、クールかクールじゃないかの判断もします。彼が言うように、ブリスターパック(真空成形)を効果的に使ってみてもいいかもしれない。聴覚や嗅覚にも反応するデザインを加えると、なおいいですね。もしこの2次審査に通ったら、ほかの2体はビニールではない別の素材にしてみては? 迫力があって存在感が増すと思います。
ラロパイブン・プワデト