選者:廣川玉枝
水色をベースにしたニュアンスのある色づかい、和紙を使った繊細な素材作りもいいですね。デザイン画のイメージをよくくみ取り、ふわっとした作品になっていると思いますが、ダイナミックさに欠けてこぢんまりとした印象になってしまったのが惜しいです。全体的にチュールが多いのかな? 水色ベースの生地の面積をもっと増やしてみては。チュールとその生地の境目がはっきりしているのも気になります。それとハイネックのインナーの色味も。濃いよね、ほかのパーツに比べると。縫製にしかり染色にしかり、デザインとテクニックのバランスをもう少し整えていくと、イメージに合致した作品に仕上がると思います。注意したいのが、デザイン画にとらわれないこと。当たり前ですが、デザイン画よりも作品が魅力的でなければいけません。デザイン画はあくまでも地図。それを頼りに歩いていきますが、もし地図上にはない道があってもいいと思ったら勇気を出して進んでくださいね。
木村菜乃